元日本生命の総合職で勤務しておりましたこーづまんです。今回はなぜ私が日本生命という、生保業界でも特に待遇のよい会社を辞めたのかを語っていきます。
また、若手で生保の総合職を辞めたい人はどうすべきなのか 、実際に辞めたらどうなるのかを体験に基づいて語っていきます。
目次
生保の総合職を辞めたい人は多い
筆者は入社2年目の年度途中で退職を決意しました。その頃はまだ同期で退職をしている人はいませんでしたが、3年目になる前にゾロゾロと退職志望の同期が増えたことを覚えています。
この理由は明確で、生保(特に日生)の場合は主に2年~3年のスパンで部署移動があることが原因です。自分の全く望んでいない部署への配属が決まったことや、丸2年勤務したことで会社の雰囲気が把握できたことがきっかけであることがほとんどです。
また生保の総合職を辞めたいと思っている人は、筆者の体感で2人に1人程度はいたように思えます。理由はさまざまですが、みな一様にやりがいを感じられていない様子でした。
生保の総合職を辞めたいが辞めれない人が多い理由
生保の総合職を辞めたいと言う人が多い中で、どうして実際に辞められないケースがほとんどなのでしょうか。辞めたいと口にしても、実際に辞めるという行動に移す人は1割にも満たないくらいです。
筆者の経験を基に考えてみると以下のようなことが原因として挙げられることが分かりました。
生保の若手総合職はスキルが全く身に付かない
若手の生保総合職は辞めたいと思ってもスキルに乏しい ため、転職に踏み出せないケースがほとんどです。
たった2年という短い勤務年数でしたが、それでも2年は毎日のように出社している訳です。しかし、実際にその期間で身に付いたスキルと呼べるスキルは一切ありませんでした。
生保の総合職は1年目は営業現場に配属されるケースが多いです。日生は全員そうでした。そこで生保レディーと言われる営業担当の女性に同行したり、現場のマネジメントの業務をします。
しかしここで身に付くスキルは保険の商品知識や営業の基礎的なマナーです。商品の知識など誰でも勉強すれば身に付くレベルですし、営業のスキルもたかが数か月経験しただけではスキルと呼べません。
この1年目の営業期間を終え、2年目は本社か支社へ配属されます。支社は特定のエリアの営業全般をマネジメントする立ち位置にありますが、実際に若手に任される仕事は「営業の女性を盛り上げる応援団」のようなポジションです。
彼女らのご機嫌取り、営業成績の管理、その他雑用がメインの仕事になってきます。机運びや会議の設営、営業の女性を盛り上げるために夏場にかき氷を作らされた記憶もあります。
率直に言って、全く役に立たない経験が9割でした。
今だからこそ言えますが、何の仕事をしているのかよく分からないのが若手総合職なのです。
若手の生保総合職の年収は高水準だから辞められない
若手の生保の総合職は2年目でも年収500万を軽く超えてきます。これだけの給料を貰っていると多少嫌なことがあっても辞められないのは納得がいきます。
給与体系は今では能力給が反映され、役職や年次が同じでも一人一人給料が異なります。つまり、この制度の意味するところはもう給料を皆に同じだけ払う余裕が無いということです。
入社式のときにお偉いさんが「不沈艦へようこそ」と訳の分からないことを言っていた記憶があります。確かに生命保険会社のような、会社の倒産が国に大きな影響を与える企業は倒産しても救済措置が入ります。
しかし、沈まぬ船は存在しないのです。それに船の積み荷である「社員」は足手まといになれば海に捨てられるのが事実です。
今年収が高いからといって、この先同じ状況が続くと考えている人は楽観的過ぎです。
筆者が生保の総合職を2年で辞めた理由
筆者はたった2年という短さサラリーマン人生に別れを告げました。その理由は下記の通りです。
- 副業で月15万くらい稼いでいた
- 生保の将来性を疑った
- 単純にサラリーマンという生き方が合わなかった
筆者は入社1年目から副業をやっていたこともあり、2年目ではなんとか月15万円程度の収入を副業で得ていた時期もありました。(結局のところその副業はダメになってしまいました。)
しかしこの経験から、「自分は何をやっても稼げるんだ!」という圧倒的な自信を得るようになりました。現在は副業で月40万くらい稼いでいます。
また、生保の総合職を辞めた理由のひとつに生保の将来性を疑ったことが挙げられます。国内の人口はただでさえ減っている現状、生命保険という商品自体に疑問を感じるようになったのです。
そして決め手はやはりサラリーマンという生き方と理想の人生の乖離です。どうしても自由奔放に生きたい性格の筆者は仕事終わりの飲み会はおろか、ランチの時間でさえ苦痛でした。
経済的にも、時間的にも豊かになるためにはサラリーマンでは限界であると早々に気づき、すぐに退職するに至ったという訳です。
生保の総合職を辞めたい若手がすべきこと
生保の総合職を辞めたいと考えている人は、まずいかに自分自身に市場価値が無いかを知ること から始まります。
ここで言う市場価値は転職の需要ではありません。あなた一人でどれだけお金を生むことが出来るかということです。「本当にあなた一人だけ」でです。
恐らくほとんどの人は1円の価値も生み出せないはずです。なぜならお金を生むスキルを持っていないからです。フリーランスでコンサルティングを行ったり、営業代行を行ったりするだけのスキルがあって初めて市場価値があると言えます。
まずはスキルを0スタートで身に付けることをおすすめします。下記はそのために筆者がおすすめする具体的な方法です。
本当に市場で役に立つスキルが身に付く会社に転職する
営業の女性を盛り上げるために、お笑い芸人のような仕事をさせられる場所は早々に見切りをつけ、本当に役に立つスキルが身に付く会社を探しましょう。
専門的な知識こそ市場価値です。システム開発、法律、不動産、企画、経理、先端ITなど分野はなんでもいいのです。自分の適正を見極め、やりたいと思った業界に勇気を出して飛び込んでみることが大切です。
ここで間違っていけないのは、「もう20代後半だから新しいことを始めるには遅い」という考えです。
20代後半なんて人生100年時代の僕らにすればスタートラインそのものです。今すぐ行動にうつせば全然間に合います。
以下の記事では生保の総合職として無能だった僕が転職を一週間程度で成功させた話を語っています。
初心に戻り専門知識を学びなおす
生保の総合職を辞めたいと思っても、自分に市場価値が感じられない場合は素直に学び直すという決断をしましょう。
筆者は個人的にプログラミングや動画制作に興味がありました。そのためプログラミングをまず独学で数か月行い、その後プログラミングスクールへ通うことにしました。
また動画の制作知識についてもこれから身に付けたいと考えています。これらのスキルはいずれも確実に稼げる市場価値であり続けるからであると判断したからです。
プログラミングに関しては言うまでもなく市場は拡大しつつありますし、それに比べ国内のエンジニア人口は圧倒的に不足しています。
また動画市場について言えばYoutubeが5Gで一層加速すると予想されます。最近では簡単な動画制作を多数こなし年収8000万を個人で稼ぐことも可能です。
何を学ぶかは単純にあなたの興味関心をもとに判断すればいいでしょう。
こういった専門性の高いスキルですと、仕事は無限とも言えるほどに舞い込んでくることになります。また下請けの業務を効率化、品質の向上を進めていけばそれだけで会社がたつようなケースもあり得ます。
副業をしながら退職までの準備をする
最も安全かつ、理想的な選択肢が副業です。
当時、筆者は簡単に始められる副業はないかと探し回り、転売から始めました。
しかし転売はすぐに規制の対象となり、継続して稼ぐことが難しいビジネスです。
もし継続的に、かつ確実に稼ぎたいのであれば以下の記事を読んでください。
今すぐ始められて、かつスキルも上がるおすすめの副業を紹介しています。
生保の総合職を実際に辞めてみて分かったこと
実際に退職を経験してみて分かったとは下記の通りです。
- 税金の支払いがとんでもない
- 国保や年金が重くのしかかる
- 生活費は最低限でも十分生きていける
まともに給与明細を見ていなかった筆者は、退職後いかに社会保険料が高いか、税金が高いかということを思い知らされることになります。
税金に関して言えば、前年度に稼いだ給料に対して翌年に税金の請求がやってきます。年間20~30万近い住民税の請求が届き絶句したことはいまでも覚えています。
退職までに貯めた100万は引っ越し費用や新居の敷金礼金などで消えていきました。そこに突如税金や社会保険の請求がくると本当にどうしようもありません。
もし会社を辞めようと考えているのであれば、必ず税金・社会保険の請求がどの程度やってくるのかを計算し、計画的に貯蓄をしてから辞めましょう。
また、実際に最低限の出費で生活してみると一カ月で必用な生活費は実はそんなにかからないことが多いです。家賃が安いとこに住めばいいですし、最近ではシェアハウスという選択肢もあります。
本当に考えねばならないのは先述の税金や社会保険です。
これらを退職後にどうやって乗り越えるかはいまのうちから真剣に考えておくべきです。
生保の総合職を辞めたいと思ったらすぐに辞めろ
最後にこの記事のまとめです。まず今の仕事が合わない、辞めたいと思っている時点で辞めた方が賢明です。そんなモチベーションでは出世の芽はまず出ません。
さらに言えば違和感を感じながら人生を会社に捧げるのは我慢などではなく、思考停止です。本当にやりたいことは何なのか、それを実現するために何をすべきなのか考えましょう。
人生は何を始めるにせよ遅いということはありません。周囲に反対されようが、自分に自信がなかろうがまずは一歩を踏み出してみてください。
優秀なあなたならきっと「何もない自分でもやれば出来る!」ということに気づくはずです。何事も前向きに考えて、少しづつ歩いていきましょう。
- 若手の生保総合職はスキルが身に付かない
- 素直にゼロから学び直すこと決断が重要
- どうしていいか分からない場合は専門家に相談しよう